音楽史トライアル(現代)

細川俊夫

1955年に広島に生まれた細川俊夫は、1976年から10年のあいだ、ドイツのベルリン芸術大学とフライブルク音楽大学で学んだ。1987年に京都市交響楽団の委嘱により作曲され、1988年の尾高賞を受賞したオーケストラのためのでは、聴衆をとりかこむようにオーケストラが配置される。《ヒロシマ・声なき声》(2001)は、《ヒロシマ・レクイエム》(1989)のなかのの楽章を冒頭に置き、さらに3つの楽章を付け加えている。2006年のピアノとオーケストラのためのは、モーツァルトの《ピアノ協奏曲第23番イ長調K.488》の第2楽章をテーマとしており、実際にその一部を引用している。