音楽史トライアル(中世)

典礼劇

典礼劇とは、キリスト教会の典礼と関係のある音楽劇のこと。キリスト教の聖書の内容や教義などを分かりやすく紹介する目的で生まれたが、そのきっかけはクリスマスや復活祭のミサの導入部分に付けられたに、対話形式の新しいテキストが導入され、次第に動作や舞台装置が加えられて音楽劇になったと考えられている。こうした典礼劇の一つに、13世紀初めにパリ近郊の町ボーヴェーで上演されたがある。

旧約聖書を題材とし、ダリウス王によって預言者ダニエルがライオンの穴に入れられるが、奇跡的に救出されるという話で、100年後まで繰り返し上演されたほど人気があった。