音楽史トライアル(バロック)

17世紀の宗教音楽

バロック期の音楽家は、宗教音楽を作曲する際、ルネサンス期の対位法音楽と新しい協奏様式の両方を用いたが、ローマではパレストリーナ以来の伝統的なポリフォニーが主流で、このようなミサ曲を作曲した音楽家にアネーリオやカリッシミ、《ミゼレーレ》を作曲したローマ法王庁の音楽家がいる。一方イタリア以外では対位法音楽の教科書『パルナソス山の階梯』(1725年)の筆者としても知られるオーストリーのや、ローマで学んでフランスに帰国後、イタリア的な協奏様式に豊かな装飾音を織り交ぜたフランス風のミサ曲の名作を書いたがいる。