十七弦

十七弦

従来の箏が13弦であるのに対して、合奏における低音部用として大正時代に宮城道雄により考案された箏。現代では流派を超えて広く用いられ、独奏曲も数多く作られている。単に弦数が増えただけではなく、弦の太さや楽器全体も大型化している。初期には大十七弦と小十七弦の二種類があったが、現在は全長210センチ程度のものが一般的である。さらに一本増やして18弦のものもあるが、名称は十七弦のままである。なお、十七弦の「弦」の字は固有名詞としては「絃」を使うべきであるが、本ライブラリーでは「弦」に統一した。

Music Library

十七弦独奏による「火垂る」
沢井忠夫
1980年
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野坂昭如の小説「火垂るの墓」に触発された作品。防空壕の中で無惨な死を迎えた妹の生まれ変わりのように蛍がたくさん現れるという物語。曲自体は、ストーリーを追ったものではなく、作曲者の感動の流露としての覚え書きである。

砂の浜で
石垣征山 (初代)
1987年
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作曲者が家族で訪れた、能登の千里浜海岸の砂浜の美しさ、波で遊ぶこどもたちの歓声など、夏の一日を幸せに過ごす家族の思い出をまとめた作品。作曲者の尺八と石垣清美の十七弦により初演された。


Episode

弦の太さと素材
弦の太さと素材
弦の呼び名
弦の呼び名
調弦
調弦
十七弦の音階 筝の音階
十七弦の音階 筝の音階
演奏の仕方
演奏の仕方
筝にはない十七弦の魅力
筝にはない十七弦の魅力

演奏とお話 石垣 清美、森重 行敏>

※ 各エピソードで五線譜が用いられている場合、絶対音の表記で統一しています。