楽典解説 > 和音の種類(わおんのしゅるい)  p.6

自然短音階の七の和音

短調では、自然短音階の七の和音は多く用いられています。

、Ⅲ、及び Ⅶ は、むしろ自然短音階で多く用いられます。

自然短音階でのⅠ、Ⅴ は短七の和音、Ⅲは長七の和音、Ⅶは属七の和音になります。

  ハ短調 自然短音階での例

 

 

七の和音の一覧

長音階、和声短音階、自然短音階、それぞれの音階での七の和音とその種類を一覧にします。

長音階

和声短音階

自然短音階

属七の和音

減七の和音

長七の和音

短七の和音

導七の和音

増七の和音

短三和音+長3度

和声短音階は、和音の種類が変化に富んでいます。

受験生への注意!

音楽大学の入学試験では、自然短音階の和音は含めないで考える設問が多いようです。その場合は設問に「短調は和声短音階とする」と書かれている場合が多いです(自然短音階を含めると、和音の可能性が膨大に膨らんでしまうためと考えられます)。ですから、長音階と和声短音階の和音を徹底的に学習しましょう。

和音の名称に関する補足

・減5短7の和音と導七の和音では、前者の呼称のほうが広まっています。(当スクールでは主に後者を使用します)

・減5短7の和音と増七の和音を扱っていない書籍も多くみられます。(近年の音大入試では出題される傾向あり)